ホームドクター<2022>に慢性頭痛のインタビュー記事が掲載されました

2022年5月17日 火

2022年度のホームドクターに河端院長の慢性頭痛に関するインタビュー記事が掲載になりました。

【記事書き起こし】

『慢性頭痛 原因のわからない頭痛が続くようでしたら、ぜひ脳神経内科に相談を』

 頭痛には大きく分けて症候性頭痛(二次性頭痛)と機能性頭痛(一次性頭痛)の2つがあります。

 症候性頭痛はくも膜下出血、脳内出血、脳腫瘍、髄膜炎など画像検査や髄液検査などで原因が分かる頭痛です。突然発症が多く、緊急性の高い頭痛がこれに当たります。機能性頭痛(一次性頭痛)は主に緊張型頭痛(筋収縮性頭痛)、片頭痛、群発頭痛、その他に大別されます。

 機能性頭痛(一次性頭痛)は基本的には画像検査などでは異常を認めず、命に危険が及ぶことはありませんが、繰り返すことが多く、慢性頭痛となります。そのため日頃の生活の質を低下させる原因となってしまいます。少しでも日頃の生活の質を下げないようにするために頭痛が出現した時だけの対応のみではなく、なるべく頭痛を引き起こさないようにする対策(予防療法)も重要になっていきます。片頭痛に関しては昨年、新たな予防療法の注射が使えるようになり、また今年には新たに急性期発作時に使える薬が出る予定であることから、これまでより治療の選択肢が増えてきています。他の頭痛に対してもさまざまなアプローチが可能であり、妊娠・出産を希望される患者様には漢方薬などを使用することもあります。

 頭痛は個人差が大きく、中には残念ながらなかなか改善しない例もあります。また、不適切に鎮痛薬を多用することにより薬剤乱用頭痛につながる場合もあります。だからこそ「たかが頭痛」と考えずに、頭痛でお悩みの方は頭痛を専門的に診ている脳神経内科をぜひ受診していただけたらと思います。
 
 脳神経内科というと、その名前から心療内科や精神科・神経科との区別が分かりにくいと思われますが、神経内科医は患者さんが訴える症状の原因が脳、脊髄、末梢神経、神経筋接合部、筋肉のどこかにあるのではないかということを念頭に置いて、問診・診察・検査を進めていきます。脳神経内科で診る症状は頭痛だけではなく、めまい・ふらつき、しびれ、力が入らない、転びやすい、話しにくい、むせやすい、体のふるえなど多岐に及びます。患者さんにとってどれも辛い症状であり、生活の質を低下させます。他科を受診して「原因が分からない」、「年のせい」と言われ諦めてこれらの症状と向かい合っている方もいるかと思います。そのような方はぜひ脳神経内科を受診していただけたらと思います。疾患や病態によっては全ての症状を改善させるのが難しいこともありますが、少しでも症状が改善する・うまく症状と付き合っていけるお手伝いができたらと思います。また症状・所見によっては他の科(脳神経外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、精神科・神経科、心療内科など)の診察を受けることが望ましいと判断することもあります。

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医療法人社団緑が丘クリニック
理事長・院長 河端 聡

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